ドストエフスキーを読んだと嘘をついた。

だから意見、お貸しします。

天体観測と恒星。

 

今日は今年1番の小ささをほこる満月。

海外では「ストロベリームーン」と呼ぶらしい。

 

冴えきってない朝の頭に、爽やかさが取り柄のようなアナウンサーの声が響いてきた。

 

たまには天体観測もいいかな。なんてことを考えながら、窓を開けて寝てしまったがために、若干の寒気をおぼえた体を引きずって駅へと急いだ。

 

どこへ行こうか。どう見ようか。誰と見ようか。なんてことを考えつつ、まとめサイトと思しき画面と、華やかな写真にいいね!を繰り返す作業を往復し続けている、つり革すら掴まない女性に意識を向けていた。

何度も何度もよろめきながら、それでも手は液晶画面の上で何かをクリックすることをやめてはいなかった。

目線を一度もあげることなく、うつむきながら必死に作業を繰り返すその姿は、娯楽を好むのではなく、娯楽に好まれているようで、若干ながらむなしさを感じた。

 

戦争が起きたら、電車が脱線したら、地震が起きたら、ミサイルが打たれたら、彼女の努力は無駄になってしまうのかな。直前まで存在していたことの痕跡は、誰にでも隔てなく一様に送ったいいね!だけになるのかなと、全くもって脈絡のないことを考えてた。

 

月を見に行く計画はあまり進まなかった。

それどころか、色々考え事が膨らんでしまって、何かに手をつけても思うようにいかず、効率的とは程遠い日中になってしまった。

 

考えることはたくさんあったのに、昼を過ぎても夜になっても代案はなにも浮かばず、結局1人で見に行くことにした。

 

 

満月を見るなんていつぶりだろう。それどころか最近は、星なんかまともに見ていなかった。首を上に向ける動作さえ久しぶりな気がする。

 

他の惑星から見たら今日の月は別に小さくはない。もし見えているなら青を背景にキレイに見えるのだろうか。

存在しないことを証明するほうが難しいと言われる宇宙人。けれど宇宙に生命が存在する確率は0%ではないとも言われてる。

 

コンタクトを取ってくるならそれは友好的な方法なのだろうか。

宇宙からだと青くキレイに見える星。独り占めしようとしてきたらどう戦うんだろう。

くだらないことを考えても寝たらすぐ明日になると、帰路につこうとした。

 

積み重なるどうしようをあざ笑うかのように、徐々に大きくなる流れ星がたくさん見えた気がし。

 

 

「月の隣にある青くて燃えてる星がキレイ」

「あぁ、あれは君の誕生日を祝うために準備したんだ。花火っていう文化の真似さ。火薬をたくさん打ち込んで一気に爆発させたんだ。君が喜ぶなら、なんでもするさ」